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Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
 @西村あさひ法律事務所

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タックス・プランニングのためのケース・スタディ(その3)

【ケース3】株式取得によるM&A(法人株主のケース)

(事案) ~法人株主Cが発行済み株式の100%を所有するT社を株式買取りによってA社の子会社とするスキーム~

① 対象会社の貸借対照表
 
簿価
時価
 
簿価
時価
資産
100億円
100億円
負債
70億円
70億円
営業権
 
60億円
純資産
30億円
90億円
総資産合計
100億円
160億円
負債資本合計
100億円
160億円
* 純資産の内訳: 資本金2億円、利益準備金5000万円、利益積立金27億5000万円

② その他の前提条件
・ Cは対象会社株式を2億円で取得
・ その株式を今回はA社が純資産相当額の90億円で買取り予定
・ 法人税の実効税率は40%とする

(検討)
① 買収会社A社の税負担
株式を買うだけなので、課税関係は発生しません。

② 対象会社T社の税負担
T社から見た場合、株主がCからA社に変わるだけなので、課税関係は発生しません。

③ 対象会社株主Cの税負担
法人税の課税所得を計算するに当たり、株式譲渡益が益金算入されるため、
(譲渡価額90億円-譲渡原価2億円)×法人税実効税率40%=35億2000万円
の税負担が発生します。

(まとめ)
個人株主からの株式買取りでは17億6000万円の税負担だったのが、法人株主になり税率が高くなったことにより、税金が35億2000万円となりました。こうなると、ケース2で述べた会社分割方式とどちらが有利かが再び問題となります(次回のコラムで検討します)。
なお、株式譲渡方式ですので、不動産取得税、登録免許税、住民税の均等割部分の増加、事業税の資本割部分の増加(*1)はいずれも発生しません。


(*1) 資本金が1億円を越える場合、外形標準課税の対象となり、(事業税の所得割および付加価値割に加えて)「資本金と資本積立金の合計金額に対して0.2%(東京都は0.21%)」の資本割事業税が発生します。

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