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Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
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合併の税務(その4)~共同事業を行うための合併①~

(2) 共同事業を行うための合併について

税法が、「適格合併」の一類型として認めているのが「共同事業を行うための合併」です。ここでは、再編前の持株関係に関する要件はありませんが、その代わり、税法上「共同事業」とみなされるための判定要件である「事業関連性要件」「事業規模要件または経営参画要件」「株式継続保有要件」の三つを充たす必要があります。

ア 事業関連性要件

まず、「消滅会社の主要な事業」と「存続会社のいずれかの事業」が相互に関連するものであることが必要です。もともと持株関係がない会社間での合併ですので、単なる買収ではなく「共同事業」と評価できるだけの関連性が要求されるためです。ただ、この「事業関連性」については曖昧で判断が難しいという声がありました。そこで、法人税法施行規則の平成19年改正によって、要件の明確化が図られました。その要件は、

① 事業実体性に関する判断基準
② 事業関連性に関する判断基準


に分けられ、①には、
・ 事業拠点保有に関する要件(*1)
・ 従業者に関する要件(*2)
・ 事業または事業準備に関する要件(*3)
が、②には、
・ 同じ事業の種類(*4)
・ 同一または類似の商品等・経営資源(*5)
・ 商品・経営資源の活用見込み(*6)
が含まれます(*7)。

その他の要件については、次回以降のコラムで紹介したいと思います。


(*1) 事務所、店舗、工場その他の固定施設(その本店または主たる事務所の所在地がある国または地域にあるこれらの施設に限る)を所有し、または賃借していること
(*2) 従業者(役員にあっては、その法人の業務にもっぱら従事するものに限る)があること
(*3) 自己の名義をもって、かつ、自己の計算において次に掲げるいずれかの行為をしていること
① 商品販売等(商品の販売、資産の貸付けまたは役務の提供で、継続して対価を得て行われるものをいい、その商品の開発もしくは生産または役務の開発を含む)
② 広告または宣伝による商品販売等に関する契約の申込みまたは締結の勧誘
③ 商品販売等を行うために必要となる資料を得るための市場調査
④ 商品販売等を行うにあたり法令上必要となる行政機関の許認可等についての同号に規定する申請または当該許認可等に係る権利の保有
⑤ 知的財産権の取得をするための出願もしくは登録の請求もしくは申請、知的財産権の移転の登録の請求もしくは申請または知的財産権等の所有
⑥ 商品販売等を行うために必要となる資産(固定施設を除く)の所有または賃借
⑦ ①から⑥までに掲げる行為に類するもの
(*4) 被合併事業と合併事業とが同種のものである場合における被合併事業と合併事業との間の関係
(*5) 被合併事業に係る商品、資産もしくは役務または経営資源と合併事業に係る商品、資産もしくは役務(それぞれ販売され、貸し付けられ、または提供されるものに限る)または経営資源(事業の用に供される設備、事業に関する知的財産権等、生産技術または従業者の有する技能もしくは知識、事業に係る商品の生産もしくは販売の方式、または役務の提供の方式その他これらに準ずるものをいう)とが同一のもの、または類似するものである場合における被合併事業と合併事業との間の関係
(*6) 被合併事業と合併事業とが合併後に被合併事業に係る商品、資産もしくは役務または経営資源と合併事業に係る商品、資産もしくは役務または経営資源とを活用して営まれることが見込まれている場合における被合併事業と合併事業との間の関係
(*7) 共同事業性要件については、国税庁から「共同事業を営むための組織再編成(三角合併等を含む)に関するQ&A」が出ています: http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/6037/01.pdf

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