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井垣太介 (Taisuke Igaki)

Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
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合併の税務(その3)~50%超100%未満の支配関係がある場合~

続いて、「保有割合50%超100%未満の支配関係がある会社間の合併」について検討します。

この場合も、前回述べた「完全親子会社・兄弟会社間の合併」と同様、支配関係が変わらなければ、課税の対象となる「資産の移転」と捉えるべきではないと言えます。よって、
ア 金銭等の支払がないこと
イ 直接または間接の50%超の支配関係の継続
(*1)
については、同じように「適格合併」の要件として要求されます。

しかし、「保有割合50%超100%未満の支配関係がある会社間の合併」の場合は「完全親子会社・兄弟会社間の合併」とは異なり、資産の切り売りと評価されないよう「独立事業単位要件」と「事業継続要件」が別途要求されます。

すなわち、「適格合併」に該当するためには、「独立事業単位要件」として、「移転法人の移転事業の従業者のおおむね80%が取得法人に引き継がれていること」が必要です(引き継がれた従業者がその後も移転事業に従事する必要はありません)(*2)。

また、「事業継続要件」として、「消滅会社の主要事業が、存続会社において引き続き営まれることが見込まれること」が必要です。では、具体的に、どのくらいの期間、どの程度同じ態様で事業を継続する必要があるのでしょうか?・・・この点については、具体的な要件が規定されていないためケース・バイ・ケースで判断するほかありませんが、当初から従業員を一定数リストラするつもりで、あるいは、合併後に当該事業部門を閉鎖する予定で合併する場合は、「見込み」として事業継続がなされないことになりますので、非適格合併となります。

以上より、「保有割合50%超100%未満の支配関係がある会社間の合併」については、
ア 金銭等の支払がないこと
イ 直接または間接の50%超の支配関係の継続
ウ 独立事業単位要件(80%以上の従業員の引継ぎ)
エ 事業継続要件

が充たされて初めて「適格合併」となります。

では、持分割合が50%以下の関係にある会社間の合併は、常に税制不適格となるのでしょうか?
税法上、「企業グループの枠を越えた組織再編成」についても、一定の要件を充たせば「移転資産に対する支配」が継続しているとみなされる場合がありますので、その類型を次回のコラムで紹介したいと思います。


(*1) 存続会社と消滅会社との間に直接または間接の50%超の保有関係があるか(親子会社のケース)、存続会社と消滅会社が同一の者により直接または間接に50%超保有されている関係があり(兄弟会社のケース)、合併後も同一者による50%超の継続保有が見込まれること
(*2) 適格分割と適格現物出資における「独立事業単位要件」には、従業者引継ぎ要件に加えて、「移転法人の移転事業の主要な資産及び負債が取得法人に引き継がれていること」も含まれます。

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