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井垣太介 (Taisuke Igaki)

Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
 @西村あさひ法律事務所

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クロスボーダーM&Aと外資規制(その3)~日本の状況~

4 事後報告が必要な取引

対内直接投資は、1992 年1 月の改正外為法施行によって、そのほとんどが事後報告となりました。すなわち、(1)外国投資家の国籍が日本または「掲載国」(*1)であり、かつ、(2)投資先が行う事業のすべてが「事後報告業種」(*2)であるもののうち、以下に該当する取引はいずれも事後報告となります(<届出不要のケース>で述べた取引は除きます)。

① 株式・持分の取得
外国投資家が本邦にある会社(上場会社および店頭公開会社<出資比率が特別の関係にある者と合わせて10%以上のものに限る>・非上場会社)の株式または持分を取得した場合であって、外国投資家の国籍が日本または掲載国、かつ投資先ならびにその子会社および完全対等合弁会社(*3)の事業が事後報告業種であるもの。

② 株式・持分の譲渡
非居住者である個人が居住者時代に取得(昭55.12.1以降に取得したものに限る)した本邦にある非上場会社の株式または持分を、外国投資家に譲渡した場合であって、外国投資家の国籍が日本または掲載国、かつ非上場会社ならびにその子会社および完全対等合弁会社の事業が事後報告業種であるもの。

③ 会社の事業目的の変更の同意
外国投資家が本邦にある会社の定款上の事業目的の実質的な変更に同意(同会社が株式会社の場合、総議決権の3分の1以上を保有している外国投資家が行う同意に限る)した場合であって、外国投資家の国籍が日本または掲載国、かつ新たに追加される事業の全てが事後報告業種であるもの。

④ 支店等の設置
非居住者である外国投資家が、本邦に支店、工場その他の事業所を設置した場合であって、外国投資家の国籍が掲載国、かつ支店等の事業が事後報告業種であるもの。ただし、事業目的が銀行業、外国保険会社、ガス事業、電気事業、第一種金融商品取引業、投資運用業、外国信託会社であるもの、および駐在員事務所を除く。

⑤ 支店等の種類・事業目的の変更
非居住者である外国投資家が、本邦に設置している支店、工場その他の事業所の種類または事業目的を変更した場合であって、外国投資家の国籍が掲載国、かつ新たに追加される事業が事後報告業種であるもの。ただし、手続不要のもの、事業目的が銀行業、外国保険会社、ガス事業、電気事業、第一種金融商品取引業、投資運用業、外国信託会社であるものを除く。

⑥ 金銭の貸付け
対内直接投資に該当する金銭の貸付けであって、外国投資家の国籍が日本または掲載国、かつ貸付先の事業が事後報告業種であるもの。

⑦ 社債の取得
対内直接投資に該当する社債の取得であって、外国投資家の国籍が日本または掲載国、かつ発行会社ならびにその子会社および完全対等合弁会社の事業が事後報告業種であるもの。

事後報告は、取引または行為を行った日から起算して15 日以内に、直投命令に定められた様式により、日本銀行を経由して財務大臣および事業所管大臣あてに行う必要があります(法55条の51項、直投令6条の31項)。また、提出部数は、財務大臣+事業所管大臣数です(直投命令6条の2)。


(*1) 「対内直投命令別表1」に、「事後報告」対象国(すなわち事前届出が必要ない国)として掲載されている163カ国
(*2) 平成19.9.7 告示第1 号「対内直接投資等に関する命令第三条第三項の規定に基づき財務大臣及び事業所管大臣が定める業種を定める件」で定められた別表第三に掲げる業種
(*3) 完全対等合弁会社とは、会社(その子会社を含む)が総議決権の50%を保有する他の会社(その株主または社員の数が2人であるものに限る)であって、当該会社の子会社に該当しないものをいいます。

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