プロフィール

Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
 @西村あさひ法律事務所

ブログ全記事表示

最近の記事

カテゴリー

FC2カウンター

最近のコメント

月別アーカイブ

ブログ内検索

リンク

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

クロスボーダーM&Aと外資規制(その2)~日本の状況~

続いて、そもそも「事前届出」も「事後報告」も必要がない対内直接投資が存在しますので、それを紹介したいと思います。

3 届出不要のケース

対内直接投資であっても、次の(1)~(12)に該当するものは事後報告、事前届出ともに不要です(直投令3条1項、直投命令3条1項、2項等)。

(1) 会社の株式・持分、特別の法律により設立された法人が発行した出資証券、貸付金債権または社債を相続もしくは遺贈により取得したとき。
(2) 非上場の株式や持分を所有する法人の合併により、存続法人または新設法人が株式や持分を取得したとき。
(3) 非上場の株式や持分を所有する法人の分割により、分割後当該事業を承継する新設の法人または既存の法人が株式や持分を取得したとき。
(4) 上場(店頭登録を含みます)申請後、上場までの間に募集または売り出される非上場会社の株式の取得で、出資比率が関連会社等と合わせて10%未満であるとき。
(5) 事後報告で足りるとされている非上場会社の株式または持分の取得で、出資比率が関連会社等と合わせて10%未満であるとき。
(6) 株式の分割または併合により発行される新株の取得。
(7) 特定の外国投資家による出資比率が10%未満の居住者外国投資家(上場会社等に限る)による株式・持分・出資証券の取得、会社の事業目的の変更の同意、金銭の貸付け、または社債の取得。
(8) 会社の組織変更に伴い、組織変更前に取得していた株式や持分に代えて、組織変更後の株式や持分を取得したとき。
(9) 会社の事業目的の変更の同意のうち次のもの。
 a.外国投資家の国籍が日本または事後報告国(*1)であり、かつ、変更前・変更後の事業が事後報告業種(*2)に該当するもの。
 b.事業目的の一部を削除するとき。
(10) 支店等の種類・事業目的の変更のうち次のもの。
 a.外国投資家の国籍が事後報告国であり、かつ変更前・変更後の事業目的が事後報告業種に該当するもの。
 b.事業目的の一部を削除するとき。
(11) 株式無償割当てによる株式の取得。
(12) 取得条項付株式の取得または取得条項付新株予約権に係る取得事由の発生によりその取得の対価として交付する株式、持分、社債もしくは出資証券の取得。



(*1) 「対内直投命令別表1」に、「事後報告」対象国(すなわち事前届出が必要ない国)として掲載されている163カ国のことを指します。この中には、例えば、アメリカ合衆国、英国、ドイツ、フランス、イタリアなどは含まれていますが、イラクやアフガニスタンは含まれていません。
(*2) 「対内直接投資等に関する命令第三条第三項の規定に基づく財務大臣及び事業所管大臣が定める業種を定める件」(平成19年9月7日内閣府・総務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省告示第1号)に掲載されている「事後報告」業種を指します。ここに含まれる事業の範囲は広範ですが、「安全保障上の必要性を理由に事前届出の対象とする製造業」である武器、航空機、人工衛星、原子炉、ロケット関連事業などが除外されています。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://taiigaki.blog62.fc2.com/tb.php/49-9c770f1c

 ホーム 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。