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Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
 @西村あさひ法律事務所

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M&Aと独禁法(その2)(日本の場合-主に株式譲渡について)

引き続き、日本の独禁法について書きたいと思います。
独禁法は、合併・会社分割・事業譲渡については、事前に公取委に届け出るよう義務付けています。では、実務で最も多く利用されていると思われる株式譲渡についてはどうでしょうか?

株式譲渡については、現時点では、以下の3点を全て充足する場合には、③の要件を充足した日から30日以内(*1)に公取委に報告書を提出しなければならないことになっています。つまり、事前届出ではなく、「事後」の報告をすることが求められています。

①  株式保有をする会社:総資産額(最終の貸借対照表上の資産合計額)が20億円超、かつ、総資産合計額(当該会社の総資産額・当該会社の親会社の総資産額・当該会社の子会社の総資産額の合計額(*2))が100億円
②  株式保有をされる会社:総資産額が10億円超(* 株式保有をされる会社が外国会社の場合は、当該外国会社およびその国内子会社の国内における営業所の国内売上高が10億円超の場合)
③  議決権保有割合の変化:当該取引により、10%以下から10%超、25%以下から25%超、50%以下から50%超に増加すること


ただし、上記ルールは次回の独禁法改正によって変更される予定になっています。すなわち、公取委は平成19年10月16日付けで、<「独占禁止法の改正等の基本的考え方」>と題するレポートを公表しましたが、これによると、

【(1) 独占禁止法第4章に係る届出・報告制度の見直し
○ 会社等の株式取得につき,合併等の他の企業結合と同様に事前届出制度とする。
○ 我が国市場に影響を及ぼす外国会社に係る企業結合に関し,届出基準を見直す。
○ 親子会社間及び兄弟会社間のみならず,いわゆる叔父甥会社間の合併等についても,届出を免除する。】


となっています。公取委は、「今後、政府部内を含めた各方面との議論を踏まえて、具体的な法案等の作成作業を行う」としており、今後、上記方針に従った法改正がなされるものと考えられます。

また、現時点でも事前届出が必要な合併・会社分割・事業譲渡の中でも、親子会社間や兄弟会社間の合併等については届出が不要ですが、孫会社については届出が必要とされていますので注意が必要です。

届出が必要な合併・会社分割・事業譲渡の範囲については、次のコラムで整理したいと思います。


(*1) 公取委は、必要性を認めれば、この30日の期間を短縮することが出来ます。
(*2) 親会社・子会社については、議決権の50%超を直接保有するかどうかがメルクマールとなります。

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