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井垣太介 (Taisuke Igaki)

Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
 @西村あさひ法律事務所

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米国での調停(その1)

少し前の話になりますが、今年(2011年)の1月にニューヨークで調停をしてきました。当方は日本企業で、相手方は米国企業です。昨年、半年ほど掛けて交渉を行ってきたのですがどうしても合意に至らず、のんびり時間を掛けていると対象となっている事業・技術が劣化してしまうために契約書に従って調停に持ち込んだ次第です。

調停(Mediation)は仲裁(Arbitration)とは異なり、調停委員(Mediator)の判断には何ら拘束力はありません。その意味で通常の「和解」と同じなのですが、第三者が入って話をまとめる手続であり、2日とか3日といったスケジュールを決めて行うため、和解しやすい(和解できないことも早期に判明する)という効果があります。

さて、今回の契約には、Dispute Resolution条項に以下の規定が入っていました。
"If the dispute has not been resolved by negotiation as provided in Section ** within 30 days after delivery of the initial notice of negotiation, or if the senior executive failed to meet within 30 days after delivery, the Parties shall endeavor to settle the dispute by non-binding mediation under the CPR Mediation Procedure then currently in effect. Unless otherwise agreed, the Parties will select a mediator from the CPR Panels of Distinguished Neutrals."

シニアエグゼクティブによる交渉が30日以内にまとまらなければCPRのルールに従って調停を行いましょう、調停委員はCPRに登録している「利害関係を有しないメンバー」から選びましょうということです。
CPR(International Institute for Conflict Prevention and Resolution)というのは民間の調停機関で、フットワーク軽く調停委員(通常は登録している弁護士)の紹介をしてくれます。

今回はまず相手方との間で、どこでmediationをやるのかが争点になりました。こちらの会社は東京、先方は米国西海岸です。最初はサンノゼを提案され、こちらから「あまりにそちらに近過ぎる。コスト面でも人選面でもこちらに不利益」と反論し、その後、サンフランシスコになりかけましたが、結局、なるべくニュートラルにやりたいということでニューヨークに決めました。

続いて、CPRにメールをしてmediatorの紹介を依頼します。Mediator候補者リストには2種類あります。一つは"Unvetted list of mediators"と呼ばれるもので、紛争になっている分野(今回は製薬)に強い候補者を紹介してくれるが、利益相反に関する事前チェックは経ていないものです。もう一つが"Vetted list of mediators"といって、利益相反チェックを済ませた候補者のリストになります。いずれのリストも最大15名をピックアップしてくれますが、前者は1,500ドルで後者は1,750ドルということでした(その当時の料金です)。利益相反があれば意味がないため、相手方と協議して” Vetted list of mediators”を希望しました。費用についてはこれも相手方と協議して折半にしました。

続きは次回に。

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