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Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
 @西村あさひ法律事務所

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M&Aのスケジューリング(その2)~簡易型のシミュレーション~

1.最もシンプルなケース

最もシンプルな手続で済むM&Aの一つが、100%親子会社間の吸収合併で(いわゆる略式合併になる)、かつ、子会社の純資産額が親会社の純資産額の20%以下である場合(いわゆる簡易合併になる、*1)だと思いますが、この場合のスケジュール例としては以下のようになります。なお、存続会社は公開会社であると仮定します。

 
存続会社サイド
消滅会社サイド
備考
2008年7月31日
     合併契約締結承認に関する取締役会決議
     プレスリリース(適時開示)
     合併契約締結
     臨時報告書提出(金商法24条の5第4項)
     事前開示書類の備置(会社法794条1項、施行規則191条)
     債権者異議申述公告・催告(会社法799条)
     株主宛て公告(会社法797条3項、4項)
     合併契約締結承認に関する取締役会決議
     プレスリリース
     合併契約締結
     事前開示書類の備置(会社法782条1項、施行規則183条)
     債権者異議申述公告・催告(会社法789条)
     株主宛て通知(会社法785条3項)
     存続会社が消滅会社の株式に関して株券の発行を受けていれば、株券提出公告が必要(会社法219条1項但書、6項)
     事前開示書類の備置は、合併の効力発生後6ヶ月間経過するまで維持する必要あり
     債権者異議申述期間については、1ヵ月以上設ける必要あり
     株主宛て公告・通知については、合併の効力発生日の20日前までに行えば足りる
2008年8月12日
株式買取請求権行使可能期間開始(会社法797条5項)
株式買取請求権行使可能期間開始(会社法785条5項)
 
2008年8月31日
     株式買取請求権行使可能期間終了
     債権者異議申述期間終了
     株式買取請求権行使可能期間終了
     債権者異議申述期間終了
 
2008年9月1日
     合併効力発生日
     事後開示書類の備置(会社法801条3項)
     合併効力発生日
 
2008年9月15日
変更登記の期限(会社法921条、商登法79条他)
変更登記の期限(会社法921条、商登法79条他)
変更登記の期限は本店については効力発生日から2週間以内、支店については3週間以内(会社法932条)
2008年10月31日
価格に争いがない場合の株式買取請求支払期限
 
株式買取請求に対する支払期限は、効力発生日から60日以内
2009年3月1日
事前開示書類・事後開示書類の備置期間満了
 
合併無効の訴えに関する提訴期限についても、効力発生日から6ヶ月以内(会社法828条1項7号)

次回のコラムでは、手続がより複雑なケースについて取り扱います。


(*1) 正確には、吸収合併消滅会社の株主に交付する吸収合併存続株式会社の株式の数に1株当たり純資産額を乗じて得た額と吸収合併存続株式会社の株式等以外の財産の帳簿価額等の合計額が、吸収合併存続株式会社の純資産額の5分の1(20%)を超えない場合(会社法796条3項)。

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