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井垣太介 (Taisuke Igaki)

Author:井垣太介 (Taisuke Igaki)
日本及び米国NY州弁護士
 @西村あさひ法律事務所

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証券会社向け無料出張M&Aセミナー(勉強会)の追加

<銀行向け無料出張M&Aセミナー(勉強会)のご案内>にてご提案させていただいた無料セミナー(勉強会)の対象範囲を証券会社にも拡大させていただきます。

特に、普段からM&Aニーズに触れてはいるが、案件化までのノウハウが十分ではない全国の証券会社のご担当者様との勉強会をイメージしております。

既に銀行向けセミナーについては複数のお申し込みを頂いておりますが、証券会社についてもお待ちしております。

世界GDPにおける日本のGDPシェアは、1990年には14.3%だったのが2011年には8.4%にまで下がりました。日本の一人当たりGDPの世界ランキングについては、2000年には3位だったのが、2011年は18位です。貿易収支、サービス収支ともに大赤字で、日本は世界経済の中心からどんどん離れていっています。

それから、「人口ボーナス」という言葉をご存知でしょうか。人口ボーナスというのは、生産年齢人口の割合の高さが経済発展を後押しする作用のことを言いますが、日本の人口ボーナスは1950年~1990年であり、既に20年前から下降曲線に入っています。中国の人口ボーナスが1965年から2015年、インドの人口ボーナスは1970年から2035年といわれています。ベトナムは1970年から2020年、インドネシアは1970年から2030年です(United Nations, World Population Prospects: 2004 Revisionより)。

今の日本の多くの企業は台頭する新興国に「価格」で負けていると感じていますが、もう数年経てば、「価格」で負ける、「特長」で負ける、「スピード」で負ける、「市場の広さ」で負けるの四重苦が襲ってくると思われます。iPodを売り出したアップルの売上高は2000年には50億ドルしかなかったものが、2012年には6,325億ドルにまで膨らみました。iPodに含まれている技術自体はそれほど珍しいものではなく、いろいろなアイデアを上手に組み合わせて使いやすくし、上手にマス・マーケットに売り込んだ結果です。対して、日本の場合は、皆さん、「うちは技術には自信があるんだけどなあ」とおっしゃいます。しかし、売り方についてはさっぱりだったりします。

これまで大企業の下にぶら下がっていた中小の製造企業はもはや虎の子の技術だけでは生き残ることができず、その技術の「売り方」を学び、作る者と売る者がアライアンスを組んで外需を求めていかなければ、日本の未来はないと思います。日本各地で経済特区とか国際戦略特区といった特区が流行っていますが、政府の認定事業となったからといって道が拓けるとは到底思えません。そのような制度の中で安心してしまうことはかえって危険ですし、やはり、自ら、(使える専門家は使い倒して)他社とアライアンスを組んで、海外にも進出していかなければ、日本企業が日本経済と一緒に沈没することになってしまいます。

というような発想で、全国に有能なFAチームが多数誕生してくれたら面白いと思っています。
ご希望がございましたら、<こちらのフォーム>からご連絡頂きますよう宜しくお願い致します。

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銀行向け無料出張M&Aセミナー(勉強会)のご案内

最近のM&Aブームの影響を受けて、以前と比較すると手軽に会社の売買が行われるようになっているように思います。しかし、例えば、1000人の社員を抱える会社を買収するということは、1000人の中途採用を行うことと等しいといっても過言ではないと思います。本来であれば、数人を中途採用するだけでも相当慎重な検討を行い、かなりの時間や経費を掛けて決定に至るものと思います。また、子会社を新規に設立するとなれば、相当詳細な事業計画を書き、人員も必要最小限に絞ってスタートするものと思います。ときに設立までに数年間の検討と事前準備が行われることもあるでしょう。ところが、なぜかM&Aとなると、わずか数週間のDD、「売り手が提出する事業計画を原則として尊重した上で行うバリュエーション」を経て、M&A仲介業者等が作成するひな型的契約書を使ってクロージングにまで至るケースが散見されます。

私自身は、M&Aのクロージング後に売り手と買い手の間で紛争が発生し裁判にまで発展したケースを複数見てきましたので、DDや契約書の重要性を痛感していますが、更に重要なのは、事業計画、買収対価、買収後の実績が整合的につながるかどうかだと思います。最近、M&Aの初期段階から、「銀行」が取引先との信頼関係を利用してある程度関与し、融資判断や債権管理を通じて培った嗅覚とノウハウを駆使してフィナンシャル・アドバイザーとして活躍すれば、モノの売買のように気軽に会社の売買を行うことにはならず、失敗リスクの少ない良いM&Aにつなげていけるのではないかと感じることが多々あります。

現状では、立派なM&A部隊を備えたメガバンクですら、適時開示の直前に取引先から電話が掛かり、「明日(酷いときには開示の数十分前に)、他社買収のプレスリリースを行います」と言われて、慌てて行内向けの説明文書を作成するということが少なくないと思われます。

なぜ、銀行がM&Aのプロセスに関与できないか。それは、まず「銀行はお金を貸してくれるところ」というイメージがあり、買収のための融資が必要なケースを除いて、M&Aの当事者の頭の中に「M&Aのサポーター」として思い浮かばないからだと思われます。そして、実際に取引先と普段交流している支店の営業担当者において、M&Aにつながりうる情報を上手にキャッチできず、FAとなるべき機会を喪失しているからだとも考えられます。

銀行には企業の成長を支える責任があるわけですが、昨今の日本企業の成長のキーワードは、M&Aと海外進出です。私自身にもそれらの活動をサポートする責任がありますが、一人、あるいは一事務所としてやれる範囲は当然に限界があります。日本企業の成長を促進するという最終目的のためには、一人でも多くの専門家やサポーターを育てる必要がありますし、銀行が金利ビジネスではない新しい種類の事業分野に積極的に進出して、結果としてwin winの関係で取引先企業の発展に全員で寄与すれば良いと思います。

このようなことをつらつらと考えている中で、自身の日常業務の多忙さを顧みず、来年の「年次ライフワーク」の一つとして銀行向け無料出張セミナーを開催することを決めました。既に個別にはご依頼を頂いているところですが、これを日本全国に広げるべく可能な限り頑張りたいと思います。都銀・地銀・信託銀行を問いません。

具体的には、各行内のM&A担当部署の戦力を増強すると共に、支店まで「FA化」させるためのお手伝いをさせて頂くべく、ご要望のあったところに(北海道から沖縄まで)、順番に無料出張セミナーを提供させて頂き、取引先からM&Aに関する話が出たときにそれをどう具体化させるかという機会創出の手法から、企業価値評価の手法、M&Aを進めるに当たって必要となる法律上の手続/契約書の揃え方等に関するノウハウを分かりやすくご説明させて頂きたいと思います。M&Aに関する取引先とのQ&Aマニュアルを中心とし、どちらかといえばシミュレーショントレーニングを兼ねた勉強会的な進め方になると思われますので、テーマは個別にご相談させて頂きますが、M&A支援を中心とし、ご希望があれば、来年以降増えると思われる事業再生に関する支援、既に地方であっても無視できなくなっている海外案件支援についても追加可能です。

スケジュールの関係で年間10件程度が限度になると思われますが、ご希望がございましたら、<こちらのフォーム>からご連絡頂きますよう宜しくお願い致します。先着順でお受けし、一旦、2013年1月末で受付を締め切りたいと思います。

増資(上場会社)の払込期日前後の手続

上場会社が第三者割当増資を行うケースを前提に、払込期日前後に必要となる手続を整理しておきます。日付はサンプルです。

★ 12月9日
・ 有価証券届出書の効力発生通知書を財務局から受領。
・ 届出目論見書の確認を財務局で受ける。
・ 財務局から受領した効力発生通知書(写し)を証券取引所に提出。

★ 12月10日
・ 増資をする会社から引受人に届出目論見書を交付(払込前に)。

★ 12月12日
・ 払込期日
・ 増資をする会社が適時開示(払込完了のお知らせ)
・ 譲渡報告の確約書を証券取引所に提出(「割当て後直ちに」)(*1)

★ 12月19日までに
・ 大量保有報告書の提出(必要となる場合。取得から、土日祝を除いて5日以内

★ 12月27日までに
・ 増資に係る変更登記申請(払込期日から2週間以内

なお、証券取引所に提出する必要がある書類の一覧については、こちら


(*1)
有価証券上場規程施行規則[東京証券取引所]
(第三者割当による募集株式の割当てを行う場合における確約の締結)
第429条

1 上場会社は、第三者割当による募集株式の割当てを行う場合には、割当てを受けた者との間で、書面により、次の各号に定める事項の確約を行うものとする。
(1) 割当てを受けた者は、割当てを受けた日から起算して2年間において、割当てを受けた株式(以下この条において「割当株式」という。)の譲渡を行った場合には、直ちに上場会社に書面によりその内容を報告すること。
(2) 上場会社は、割当てを受けた者が前号に掲げる期間において割当株式の譲渡を行った場合には、直ちにその内容を当取引所に報告すること。
(3) 割当てを受けた者は、この項に規定する確約のための書面に記載する本項各号に掲げる内容及び割当株式の譲渡を行った場合にはその内容が、公衆縦覧に供されることに同意すること。
(4) その他当取引所が必要と認める事項
2 上場会社は、第三者割当による募集株式の割当てを行った場合には、前項に規定する確約を証する書面を、募集株式の割当て後直ちに当取引所に提出するものとする。

IPO前の第三者割当増資/新株予約権発行

M&Aそのものではありませんが、出資もアライアンスの一部ですから、将来の株式公開を考えている会社が、上場が迫っている状況で、第三者割当増資や新株予約権の発行を通じた資金調達ができるのかという問題について、簡単に整理しておきたいと思います。

上場前の新株(予約権)発行は短期的な利益確保につながりやすいため、投資家を煽って行き過ぎた資金調達につながる可能性もありますし、他の株主との関係で公正さに疑義が生じる場合も考えられます。
よって、例えば東証であれば、東証の「有価証券上場規程第217条及び有価証券上場施行規則」により一定の規制に服することになります。
具体的には、①第三者割当増資、②従業員等以外の第三者への新株予約権、③従業員等へのストックオプションの3種類に分けて規制がなされています。

① 第三者割当増資について(規則第255条)
・ 増資自体は自由です(但し、上場承認日前日から上場日までの数週間については、上場手続の関係で実質的に募集株式割当ができません)。
・ 上場申請日の直前事業年度の末日の1年前の日以後に募集株式の割当を行っている場合には、当該割当株式を、原則として上場日以後6か月間所有しなければなりません。
・ 増資をした会社及び割当を受けた者の二者が、継続所有や情報開示への協力等に関する確約書を東証に提出しなければなりません。

② 従業員等以外の第三者への新株予約権について(規則第257条)
・ 新株予約権の割当自体は自由です(但し、上場承認日前日から上場日までの数週間については、上場手続の関係で実質的に割当ができません)。
・ 上場申請日の直前事業年度の末日の1年前の日以後に新株予約権の割当を行っている場合には、当該新株予約権及び当該新株予約権を行使した結果交付された株式を、原則として上場日以後6か月間所有しなければなりません。
・ 増資をした会社及び割当を受けた者の二者が、継続所有や情報開示への協力等に関する確約書を東証に提出しなければなりません(上記制限期間よりも前に割り当てられた新株予約権を行使した結果取得した株式については、確約書の提出不要)。

③ 従業員等へのストックオプションについて(規則第259条)
・ 割当対象は「役員又は従業員等」であり、具体的には、①申請会社の役員又は従業員、②申請会社の子会社の役員又は従業員を指します。役員には役員持株会を含み、取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員を含む。)、監査役、執行役(理事及び監事その他これらに準ずる者を含む。)が該当します。なお、弁護士、会計士、顧問、大学教授等の会社協力者等や契約社員及び入社前の者は「役員又は従業員等」には該当しません。
・ ストックオプションの割当自体は自由です(但し、上場承認日前日から上場日までの数週間については、上場手続の関係で実質的に割当ができません)。
・ 上記①②とは異なり、継続所有を義務付けられる期間が、「割当日から上場日の前日まで」に短縮されます。
・ 確約書が必要である点については、上記②と同様です。

上記各規制に違反した場合、上場申請の不受理又は受理取消しというサンクションがありえますが、例外も定められています(規則第256条等)。

また、上場申請日の直前事業年度の末日の2年前の日から上場日の前日までの期間において、第三者割当等による募集株式の割当又は新株予約権の割当を行っている場合には、当該第三者割当等による募集株式等の割当の状況を、「新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)」の中の「株式公開情報 第2 第三者割当等の概況」において記載する必要があります(価格の算定根拠も記載)。

更に詳細な規制内容については、東証のウェブサイトをご確認下さい。また、有価証券上場規程と有価証券上場施行規則については、新日本法規の証券六法にも掲載されています。

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